林業難易度が高い日本の山の地形・土質・天候

日本の山の地形は急傾斜・急斜面が多く、場所によっては真砂土などのサラサラと崩れやすい土質を持っています。おまけに最近の豪雨など雨の多い天候も見逃せません。

このような難易度の高い条件のもと、道を一つ作るにも、安易に作っていると道は壊れ、甚大な土砂災害を促す可能性があります。

当塾の塾長・江良裕一は自身が経験した豪雨災害から、災害に強い山を作ろうと実践してきました。

10年前に土石流で被災した山に道を入れ、間伐を繰り返し、少しずつ木もれ日のある健やかな森が蘇って来た時、自分が学んできた環境保全型の林業技術を伝えようと、令和元年に八女ファミリー林業塾を設立し、以来5年間、主に福岡県内外在住の100人以上の研修生を育てて今日に到っています。

環境保全型林業とは

災害に強く持続可能な森を作る林業のこと。

古来からの日本の「木樵(きこり)」のやり方に学び、小さな機械(バックホウ3t)で小さな作業道(幅員2.3m)を入れ、間伐を繰り返しながら、長い年月をかけて多種多様な樹種を育てていく林業の手法です。

作業道を壊れないように根株や岩などで路肩を補強し、時には道を作る途上にある広葉樹を路肩に植え直したりと、できるだけ山の環境を変えないように作っていきます。

間伐は約2割程度。真っ暗だった森に光が差し込み、杉・ヒノキなどの針葉樹は幹廻りが太くなり、広葉樹の種が芽吹いていきます。数年経つと暗い森は針葉樹と広葉樹の混交林へ育っていきます。

杉・ヒノキは原木市場へ。広葉樹は薪に。

森は循環を繰り返しながら、ゆっくりと成長していきます。

八女ファミリー林業塾の研修林「弥一(やいち)の森」

環境保全型林業は奥が深く、多くの林業専門技術を必要とします。そのため誰でも少しずつスキルアップしていけるよう「ステップアップ研修」を開催しています。

誰でもゼロから始められるステップアップ研修

八女ファミリー林業塾のステップアップ研修は週末に開催しており、ほぼ1ヶ月に1回の土日を使って遠くからも参加しやすい日程を組んでいます。

また、年齢・性別にかかわらず、どなたでもゼロから林業スキルを身につけてレベルアップすることができ、楽しく環境保全型林業を学べるのが魅力です。

ステップアップ研修とは?

チェーンソーを持ったことのない、全くの素人から始められるよう、Level 1入門、Level 2 初級、Level 3中級までのクラスで構成されています。
※もしあなたがチェーンソー、バックホー、林内作業車の特別資格をお持ちの場合、Level 2初級から受講できます。

詳しくはステップアップ研修のページをごらんください。

ステップアップ研修を学んだ後は、インターンシップへ

Level1入門に7日、Level2初級は8日、Level3中級は8日、合計23日間の研修で基本的な林業技術を学ぶものの、やはり実践に進むためにはもう少し経験が必要です。
そこで、当塾ではLevel3を終えた研修生に、インターンシップ制度を用意しました。

インターンシップとは、1年間の年次更新の登録によって当塾の用意した研修林と重機で、2人1組の施業実践をしてビジネス体験をするものです。

インターンシップはステップアップ研修の総仕上げであり、これによってスキルと経験を積めば、自信を持って本格的に山の手入れを始められるでしょう。
詳しくはWoodWayインターンシップをごらんください。